林辺正子さんは2004年11月に予定されていた「ギャラリーいそがや」での個展に向けて、病床で準備を始めていました。最後にギャラリーにかかってきた電話で、林辺さんは「今度の展覧会は、カタログを久しぶりに作ろうと思って準備を始めているのよ。写真撮りの段取りも始めています。」とおっしゃっていました。先生がなくなった後に、工房の方から受け取った黒いバインダーの背中には「作品集二〇〇三」と几帳面な字で書いてありました。2009年、久しぶりに開いたバイダーに挟まれたわら半紙は、5年の歳月で劣化していました。残されていたメモやカタログのエスキスを画像資料として、ここに記録いたします。 2009年12月 いそがや 上林喜美子